【2018年改訂版】ソメワケササクレヤモリの飼育方法、繁殖や注意点について。
ブログ移転前に書いた記事の改訂版です。
まえがき
意外とブログ移転前に書いた記事のアクセス数が伸びたり、Google検索ではトップページ上部に表示されるなどありがたいなーと思いながら「この記事で良いの……?」と思ったので改訂版として書きたいと思います。
前回同様この記事はこれからソメワケササクレヤモリを飼育してみたい人向け記事になります。
ソメワケササクレヤモリって?
和名はソメワケササクレヤモリといいますが、英名では「madagascar ground gecko」といいます。
英名から分かる通り、マダガスカル島に生息しています。
適温が25度前後、湿度は70%前後です。
温度に関してはマダガスカル島出身ですからね。僕が住んでいる北海道の気温では生きてはいけません。
飼育環境に必要なモノ・あったらいいモノ
優先順位に応じて星をつけてみました。
飼育ケージ(★★★★★)
小さなプラケージでも構いません。日々のメンテナンスがやりやすいケージを選んでみて下さい。
個人的にはレプタイルボックスをおすすめします。
選ぶ時に気をつけて欲しいことは「しっかりとフタが出来ること」です。
僕はダイソーのシューズボックスSを改造して使っています。
シェルター(★★★☆☆)
あったらいいモノです。スドーのウェットシェルターなど上部に水をいれられる構造のものだと、保湿出来て脱皮不全などを防ぐことができます。
水入れ(★★★★★)
絶対必要ですね。容器は何でも良いです。深すぎると溺れてしまうことも考えられますし、水換えは基本的には毎日するものなので浅めのお皿なんかでも良いと思います。
僕はダイソーの離乳食小分けパックを使っています。100円で10個入っているので使い勝手がいいです。汚くなったら捨てれますから笑
床材(★★★★★)
絶対必要です。プラスチックだと滑ってしまうので四肢に異常が出ることがあります。
僕はキッチンペーパーを使っています。西友のものです。
色上げ効果なんてのもあるらしいですが、飼育しやすさ優先で考えています。
色上げ効果については秘密のレプタイルズ1巻・P76(第5話)参照。
僕が上げている餌がデュビアなので、土に潜ってしまうのも問題ですね。
パネルヒーター(★★★★★)
絶対必要です。沖縄県に住んでる人は例外かもしれませんが……笑
ソメワケササクレヤモリは変温動物です。パネルヒーターで加熱された床にお腹をくっつけて体温調整します。設置する場合には温度勾配が出来るようにケージの半分程度がパネルヒーターに入るようにしてください。
その他暖房(★★★★☆)
場合によっては必要です。僕が住んでいるのは北海道なので、暖房なしでは冬には部屋が10度を下回ることがあります。追加の暖房として暖突、暖突の管理としてサーモスタット、断熱として園芸用ビニールカバーを使用しています。部屋の温度が20度を下回るようでしたら導入を検討してください。
温度計・湿度計(★★★☆☆)
持っていないなら持っていて損はないと思います。
僕はサーモスタットで一括管理と、床の表面温度を赤外線温度計で計測しています。
湿度は60%~70%程度。目安としては床材の表面がすこししっとりしてる程度だと思います。
餌・給餌方法について
餌について
ソメワケササクレヤモリは人工餌は基本食べないものだと思って下さい。
僕はデュビアをメインであげています。コオロギなんかでも良いと思います。
レオパードゲッコーのように人工餌をほぼ食べるわけではないので、虫が苦手な人が飼育することは難しいと思います。
餌は必ずダスティングしてからあげてください。
ダスティングするカルシウムはカルシウムのみのものではなく、ビタミンなどが含まれているものにしてください。
(カルシウムのみのものは、野菜食メインのトカゲなどに使うものです。)
給餌方法について
撒き餌放置で食べる子もいれば、食べない子もいます。
様子を見て下さい。うちの子は皆ピンセットから食べます。
ベビーの給餌方法については後述しています。
ソメワケササクレヤモリを飼育するにあたっての注意点
趾下薄板があるにはある
趾下薄板というのはヤモリの足の裏にある壁に張り付くための器官です。
(この画像はクレステッドゲッコーの趾下薄板です。)
つまり、少しの壁なら登ってしまう可能性があるから蓋はしっかりね!ってことです。
レオパードゲッコーほどハンドリングには向いてない
ソメワケササクレヤモリはハンドリングしようとすると、噛んでくる個体が多いです。
僕が飼育している子も皆噛もうとしてきます。
しかも、甘噛では無くガチで噛んできます。もう生命の危機くらいの勢いで噛んできます。痛いです。ほんとに。
繁殖について
繁殖については比較的簡単にできます。
ペアリング
特に温度管理などは必要ありません。僕は初のペアリング挑戦開始から5分でペアリングしていました。一度ペアリングしたからといって確実に受精はしていないものと考えたほうが良いです。3日から1週間程度同じケージに入れてみるのが良いと思います。相性が悪そうであれば、一度離してあげてください。
産卵
ペアリングから約2週間程度で産卵します。
ペアリング個体が抱卵していることを確認したら、床材を土やバーミキュライトなどに変えてあげるか、土の入った容器を用意して産卵床を確保して下さい。
あまり産卵床の土を厚くすると確認するのに手間取るので注意です。
産卵を確認したら卵を回転させないように上部にチェックマークをつけてあげましょう。そのままハッチライトやバーミキュライト(バーミキュライトの場合はかるく湿らせて)をプリンカップにいれて上下そのままで卵をキープしてあげてください。
産卵後の卵の扱い方
22度程度が保たれている場所でキープしてください。
僕の場合は暖突付近でキープしています。
冷温庫や、専用のインキュベータがあると良いと思います。
ここで必ず守ってほしいのが「パネルヒーターの上には置かない」ことです。
下からの温度だとダメになりやすいと思います。
その後、順調に行けば1ヶ月半から2ヶ月程度で孵化します。
途中の確認方法としてはキャンドリングしてみてください。
孵化した後
孵化おめでとう!生まれてすぐはヨークサックがついているので食べないと思います。
ヨークサックが外れたのを確認したら、餌をあげて見て下さい。
おそらく無反応だと思います。
ベビーの給餌方法については別途記事にしていますのでそちらを確認してみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
だいぶ長くなりましたが、最後まで読んでくださった方ありがとうございます。
デフォルメされた見た目はレオパードゲッコーとはまた違う独特の魅力があると思います。
どのような経歴で、ソメワケササクレヤモリに興味を持ってもらったのかはわかりませんが、是非飼育してみて欲しいと思います。
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